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決意表明!

帰国するなり、ばったばたな日々を過ごしております。
ああ、先週のいまごろはパリィにいたのね〜… とか浸ってる場合ではありません。
明日からおでかけワークショップ3日間×2、講演会、ミニコンサート、おでアリ打ち合わせと、
2週間ほぼぶっつづけの現場&おでかけ…相棒・矢吹くんとともに。
とにかく最後までつぶれないように、身体に気をつけて、楽しく乗りきろう!

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パリにて

やっぱりだいすきだ、パリ! 光があふれて、空気がまるくて!
到着してすぐパリの北部にあるアート&サイエンスパークCite de la villetteのなかにできた、Cavalette Sauvageというサーカステントを利用したパフォーマンススペースに向かう。そこでは夏の間「BLACK SUMMER FESTIVAL」というイベントをやっていて、そこでコンゴ・キンシャサのバンド「スタッフ・ベンダ・ビリリ」がはじめてのパリ公演を行うからだ。前の会社の社長、プランクトンの川島さんとご一緒させていただくことになった。

会場に早めに着いてみると、すでに20人くらいの人が開場を待っていた。ベンダ・ビリリの注目度は大変高いらしい。メディアでの取り上げられ方もハンパじゃなかったらしく、1,500キャパのチケットは飛ぶように売れたそうだ。
この日のライブには、2年前に来日したKONONO No.1も出演することがわかった。川島さんにつれられてバックヤードにご挨拶に行った。最長老にしてグループのシンボル(マスコット?)のミンゲディはかわらずお元気。ぎょろめのアウグスティン、蝶ネクタイしてどうしたの!? みんなちゃんとわたしのことも覚えてくれていた。
スタッフ・ベンダ・ビリリのメンバーとは初顔合わせだったけど、みんなとてもフレンドリーで、笑顔が素敵。いっぺんに好きになってしまった。

8人のメンバーが全員路上生活者。うち5人は子供の頃にポリオに感染し、車いすや松葉杖を使っている。あとの3人も、コンゴの紛争で両親を亡くし、天涯孤独の身。リーダーのリッキー(彼も車いす)が声をかけ、自作の楽器によるバンドを結成して、レストランなどのそばに陣取って演奏し、生計をたてていたそうだ。そんな彼らがどうしてパリまでやってくることになったのか…
もともと、コンゴに別のテーマのドキュメンタリーを撮影しに行った映画のクルーがストリートで彼らに出逢い、そのまま彼らの撮影が始まったそうだ。(この映画は年明けのサンダンス映画祭で発表予定とのこと。たぶん日本にもやってくる)
聞きつけたオーガナイザーのミシェル(クラムドレーベルのアーティストの発掘とオーガナイズを手がけている)がさっそくキンシャサに飛び、彼らに話をもちかけてツアーのための準備が始まった。…その日から今日まで、なんと3年! だって彼らは路上生活者だもの、住所もないし、戸籍もない… つまり、ビザはおろかパスポートがとれない。ミシェルはあきらめず何度も何度も通い詰め、文字通り「あらゆる手を尽くして」彼らのビザ取得にまでこぎ着けたのだそうだ。そのパワーたるや… 想像を絶するものがある。ミシェルにはこれまでもプランクトンのツアーで何度もお目にかかっていた。お酒とジョークが大好きで、プランクトンのメンバーからは「みっちゃん」と呼ばれるほど慕われている存在でもあるのだけど、私は「なんだかこわくて」これまであんまり話しかけたりできなかった(まあ、しゃべれないってのが一番だけどね!)。
わたしが「こわい」と感じていたものの正体はきっと、端から見たら狂気じみていると感じるかも知れないほどの強いエネルギーだと思う。

ベンダ・ビリリのライブ・パフォーマンスは、これまで資料で見て感じていた以上に明るく、ポップなものだった。
木箱と空き缶とゴムでつくったドラムセット。空き缶に取り付けた弓状の枝に針金の弦を張り、はじいて音を出すサトンガというオリジナル楽器に、ギター、ベース、そして歌と、ダンス。車いすから転げ落ちるようにして床におりて腕と上半身を使って踊る人(よく見えなかったのが残念)、松葉杖でリズムをとりながらハイトーンでシャウトする人…こんな風に書くとヒステリックに読めるかも知れないけど違うんです、心底楽しいし、かっこいい。川島さんに伺うと、コンゴにはキューバ移民が多く、もともとのコンゴリーズにキューバの音楽がミックスした「コンゴリーズ・ルンバ」という親しみやすい音楽が、この50年の間に生まれたんだという。
1時間の持ち時間があっという間に終わり、彼らが舞台を去ろうとすると、観客達はいっせいに足を踏みならしてアンコールを懇願していた。

楽屋にむかうと、さっきよりも輝きを増した笑顔で、美味そうに煙草をふかし、ビールを飲んでいる。車いすから降りてダンスをしていた彼に握手を求めたら、あまりに細く小さくそして曲がった手のひらで、そしてすごくかわいい笑顔で…胸がいっぱいになった。
私だけでなく、きっと彼らのパフォーマンスを観た誰もが、出会えたことに心から感謝すると思う。祝福されていない命なんてこの世のどこにもないんだということを、彼らは満身の輝きを持って教えてくれた。

素敵な39歳(そしてTRAVESSIA5歳!)のバースデイになりました。
そんなわけで、9日間のヨーロッパ旅行もおしまい。 
やっぱり旅は大事です。
あしたからまた、がんばって生きていきましょう!

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ドニゴール→パリ

ゆうべはマレードのソロ・ライブに。
会場は、ダンルイという湖畔の町の観光施設で、バーのテーブルを取り払っただけの場所。完全にコミュニティスペース。わたしのような観光客も何人かはいたけど、地元のお客さんが大勢を占めている。となりの老夫婦が「アルタンのファンなの? 私たちはマレードのことは昔からよく知っているのよ」と話しかけてきてくれた。
今回はドーナル・ラニーの弟、Manus Lunnyと一緒に作ったソロアルバムのリリースライブ。そして、ドニゴールエリアで先週末から今週末まで開催させているフェスティバルのイベントのひとつらしい。今週末にはKiLaもドニゴールに来るのだ… あーあ、知ってたらなあ… いや、帰りますけど。

ライブでは、アルタンのマレードとはまた違った一面を見ることが出来たように思う… 昔、ネーネーズから独立したばかりの古謝美佐子さんのコンサートを浅草木馬亭で見たときのことを思い出した。なんというか、ひとりで立ち上がる人の、真摯さというか頑固さというか…(もちろんアルタンはこれからもずっと続くんだけど)とにかく素敵なエネルギーだった。そして、お客さん達のあたたかさというか、地元ならではの空気にしっかりと抱かれている。
娘さんがコーラスとして一緒に舞台に上がったり、いわゆるアットホームな演出も。ゲール語なのでもう全然タイトルも意味もわかんないんだけど、愛の歌を歌う前に、なくなったフランキー(マレードはアルタンをなくなった最初の夫・フランキーと一緒に始めた)にむけて声をかけると、まわりのお客さんもフランキーのことをよく知っていて、一緒にそこにフランキーを探し、想う感じとか… ほんと「the Live forコミュニティ!」なかんじだった。

そしていまは、パリへ向けて移動中。
ホテルをチェックアウトして、昨日借りたレンタカーで空港へ向かうも… 標識を見落としてしまったか、大幅に通り過ぎ、完全に道がわからなくなってしまった!! ガス・スタンドで道を聞き再度チャレンジするもどうやらまた違う道を入ってしまったらしい。出発まであと35分。朝が早いから人影がないんだこれがまた… とおもったら早起きのおじいちゃん一人発見!「この道を下って湖に出たら左だ、とにかく走れ!」 ああ、おじいちゃんが起きててくれなかったらわたしは今日一日を棒に振るところだったよ… 

そしてこれからパリ。休みとはいえ、毎日動き回って疲れもピークだが、これから我が人生における最強の女史と行動をともにし、明日朝帰国…なわけで。
たぶんブログのアップも現地ではここまで。
最後の力を振り絞ってくるだす! 

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ノラとネリー

Gweedore行きのバスを待っていたら、二人の老婦人に声をかけられた。
「あなたもバスを待ってるの? 私たちもGweedoreに戻るの、一緒にここで待ちましょう」
そしてそこから延々質問攻め。
どこからきたの? どうしてドニゴールにきたの? ドニゴールは初めて? あらアイルランドも初めて来たの? イーニャ(エンヤ)って知ってる? どこに泊まるの? 食事はどうしたの? …とても書ききれません。
バスが30分遅れで到着するまで、お互いのいい暇つぶしになった。途中雨がざんざんふってきて、私の傘に3人で肩を寄せ合って入っていたら、通りすがりの夫婦にくすくす笑われ。

バスに乗ると、自分たちの席の1列前に荷物を置いて「ほらほら早く!あなたの席よ!」と手招き… そして「あなたをホテルの前でおろしてあげてほしいって運転手に頼んでおいたわ、大丈夫よ!」と。
道中にも、山の名前、湖の名前、あれこれ教えてくれた。まわりの乗客の皆さん、かしましい女子3人がお騒がせしました…

二人はお友達ですか、ときいたら、「髪の色も顔もちがうけど、ほんとの姉妹よ」と答えが返ってきた。仲良しでほんとに素敵。きっと、小さな子供の頃も二人は同じように身を寄せあって、雨の日の窓辺で、眠れない夜のベッドの中で、絶え間ないおしゃべりと笑い声を交わし合っていたんだろうなあ… そんな光景が見えてくるようで、ほほえましく、そしてなんだかじんときた。
 
写真を撮らせてもらえませんか? といったら、右側のノラさんはメガネを外し(メガネがかわいいのに!)ネリーさんは手で髪を一生懸命整えおすましをする。
「かわいくとれた? ちょっとみせて? … オー!」
…どこまでも少女なお二人でした。

Noranellie

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ダブリン→ドニゴール

旅も後半に突入。
ダブリンからバスにのって4時間半、途中北アイルランドを通り抜けつつ、ドニゴールに到着したのは14:00前。飛行機も飛んでいるんだけど、距離を感じて移動したかったし、なによりリーズナブルだし。疲れたけどそうしてよかった。
今日、明日を過ごすのはここからさらに50キロ以上先のGweedoreという小さな町。12月にいわきにお呼びするもう一つのグループ、アルタンの地元なのだ。明日、その町のちいさな会場で、アルタンのマレード・ニ・ウィニーをはじめとするトラッド・ミュージシャン達のコンサートがあるとのことで、とても楽しみにしている。
ここまで来ると日本人の姿を全く見ない。わたしもアルタンの存在がなければぜったいこんな田舎まで足を伸ばしたいという気持ちになれないだろうと思う。とにかく事前の情報が少なくて、到着するなりまずツーリストインフォメーションに飛び込んだ。とりあえず、1日2本だけバスはあるらしい…19:00発まで、ぷらぷらとすごす。
まずクラフト・ビレッジへ。たった2キロだから歩いていってみようと思ったら、旅の荷物を全部持っての移動は結構きつかった。起伏が激しい上に途中で雨に降られるし… でも楽しかったからいいや。石彫、ガラス、織物、金属細工、絵画などなど、地元のアーティストが工房を構え、つくったものを販売している。製作のようすも見られるようになっている。結構面白かったし、そこのカフェはとても雰囲気がよく、混んでいたけどくつろげた。
ドニゴールは海辺の町。実はダブリンもグラスゴーもそうで、町にはかもめがたくさんとんでいたのだけど、海が見えたのはここがはじめて。やっぱり海があるとほっとするなあ! 潮がよく引いていて、瀬戸内を思い出した。港から丘へ上がると、広場があってその周りをお店やパブやホテルがぐるっと取り囲む。その奥にはドニゴール城という中世のお城と教会があって。なんか、ジブリの世界、です。
雨に濡れてすっかり身体が冷えたので、ベイリーズ入りコーヒーをのみながらバスを待っている。


で、実はこのあととっても楽しいことがあったのだけど、
ページを分けて書きます。

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陽の照りながら雨の降る

陽の照りながら雨の降る
アイルランドのような田舎へ行こう

という歌があって、子供の頃、なんか幻想的なものを感じて忘れられずにいた。
まさにきのう、きょうのダブリンはそんな風景だった。

ダブリンから車で1時間ほどのところに、紀元前の遺跡がいくつもあり、
それを訪ねることが今回のおおきな目的のひとつでもあった。
「タラの丘」という、アイルランドにキリスト教が入る前の主たる都市の遺跡をどうしても訪ねてみたかったのだが、あれこれと手を尽くしたものの今回は叶わなかった。
(せっかく国際免許も取ったからレンタカーも考えたんだけど…こわくてやめにした)

きのうはしょうがなく、テンプルバーをとぼとぼ歩いていたら、インド人の男の子に声をかけられた。
優しげないい人だったので、そのまま街を案内してもらった。
夜になると、いくつもパブを案内して音楽を聴かせてくれた。
「テンプルバーのパブは時々いいミュージシャンが来るけど、まだ時間が早いから若い子ばかりだし、高いからすこしはずれたところをまわろうよ」とあちこち張り切って連れ回してくれた。
なかでも彼がすんでいるダブリン南端の住宅街にあるパブは、地元の年寄りばかりが集まってくる店だった。ほんとに… まるで「わいてでてくる」みたいに、じいさんがどんどん店に入ってくる。
当然ながらミュージシャンも年寄り。これがなんともいえない味わい深いセッションで… 知ってる曲になるとみんなうたいはじめるし… 最高だった。
最後に行った運河のそばにあるパブでは、60くらいのオヤジたちと20代の男の子達がたのしそうにセッションしていた。若い子がまだしらない旋律を先輩たちがなんどもリピートして、何回目かにはすっかりマスターして若い子も一緒に弾き始める… すごくいい光景だった。 
これをみにダブリンに来た、といっても過言ではない感じ。
アンディ(彼の名前)自身の人生の話もとても面白かったのだけど、それはまた。

そして今日はようやく、ニューグランジという古代遺跡を訪ねることが出来た。
朝は天気がよかったせいか、休日でツアーが少ないにもかかわらず多くの人でにぎわっていて、
現地ガイドは2時間待ち。
しょうがないので、ちいさなドウチという小さな古墳とニューグランジの間を徒歩でめぐってみた。
足が痛くなるほど歩いたが、黙々と牧歌的な風景の中を歩き続けているとまるで瞑想をしているようで、きもちよかった。竹富島を思い出した。
ニューグランジにつくと、雨雲が突然わいてきて、ざーっと降り出した。
逃げようがなくてずぶぬれに。
しかしものの15分であがり、日が差し始め、低く飛んでいたつばめたちも一気に高く舞い上がっていった。

夕方ダブリンに戻ると、また雨。ギネスストアを見学した。リフィ川の河岸から広大な敷地に工場とストアハウスがある。河岸から2キロちかく奥に入ってもまだギネスビールの工場… すげー。
工場見学の最後にできたてのギネスをいただくと、麦の香りがしてほんとにおいしかった。
しかし空きっ腹にいれたらすっかりよっぱらっちゃった。
20時くらいの明るい街のなかを歩いてホテルへ戻る。
明日朝早くにはドニゴールへ向かうので、町並みも見納め。しみじみと、テンプルバーを抜ける寸前に、雨が上がり、美しい虹がかかった、ほんの一瞬。

いつかまた戻ってこよう、このまちに。

Rainbow_2

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グラスゴー→ダブリン

2日間お世話になりっぱなしだったクリスともお別れ。
クリスとローレンおすすめのスコッチも買えたし、「メンバー以外でこのアルバムを聴くのはぺこが最初だよ」という、大好きなフィドラーズ・ビドの新譜のマスター音源を聴かせてもらえたし(せがんで2回かけてもらった。秀逸です!リリースは来年らしい)、言うことなしの2日間を過ごせた。
本番前で忙しいのに受け入れてくれて本当にありがとう、クリス。
12月はわたしが彼をもてなす番だ。

ダブリンへ戻ってきた。
今週末ダブリン南部で音楽のフェスがあるということで、宿が取れない+高い。
オコンネル・ストリートの北端に小さなホテルをとりあえず今晩の分だけ確保した。
明日からどうなるやら…「当日キャンセルもあり得るから、明日チェックしてみて」とフロントのスタッフが親切に対応してくれてちょっとほっとした。

到着して、まずは一番楽しみにしていたトリニティカレッジへ。
卒業式だったようで、赤と黄色のガウンを着たたくさんの学生に遭遇。
ケルズの書と、ロングルームとよばれる大学の図書館を見学した。
4冊の福音書は丁寧になめされた皮に鉱物の絵具でかかれている。
薄暗い展示室で、ちいさなショーケースに入れられた本を、かじりつくように取り囲む。
マンダラのように精緻な絵は、静かに、しかしやはりただならぬエネルギーを醸し出していた。
図書館では、高い天井までびっしりと埋め尽くされた本の数々。レイアウトに感動した…

そのあと、ナショナルアートギャラリーに移動。
出発前、文学に造詣の深い上司に、「ダブリンに行くんだったら」と、イタリアの画家カラヴァッジョの「キリストの捕縛」という絵にまつわるドキュメンタリー「消えたカラヴァッジョ」という本をすすめられていた。行きの飛行機の中で読み、わくわくと足を運び、実物にも無事遭遇してきた。
とても素敵な美術館だった。
建物はモダンながらも落ち着いたデザインで、美しく快適。そして所蔵されていたアイルランドの画家達の作品群はとても興味深かった。
子供達がたくさん訪れていて、館内ではキュレーターによるガイドツアーにいくつも出逢った。館内にはコンサートスペースもあり、夏期は室内楽のコンサートも何度か行われるようだ。
ミュージアムショップも楽しい。ケルクリのチラシ素材になればと、ケルト模様のデザイン本など買い込んだ。
上司にすすめてもらわなければ、おそらくこの美術館には足を運ぶことはなかっただろう。ガイドブックをいくらめくっても、このワクワクした気持ちは味わえなかったと思うし。感謝です。

ケルトミュージック専門のCD屋さんや、テンプルバーを散策。
仮眠して、パブのライブを観に出直そうと思ったら… 目が覚めたら夜中でした。
日本に心配事をいくつか残してきてしまったので、仕事をいくつかできて、まあ、よかった。

こっちの食事はパワフルなので(オーツ麦とラムだな、きついのは)あまりおなかがすかない。
時差ぼけのせいかあんまりお酒をのみたいとも思わず(たぶん人並みにはのんでますけどね)、
なおかつ長時間歩き通すのでけっこうヘルシーかも… やせてると嬉しいなあ…
でもさすがにおなかが鳴ってきた。夜明けまであと3時間。うー。

もともと、旅に出かけて写真を撮ることをしないので、苦心している。
今回の旅を素材にちいさなトークショーをいわきで企画しようとしているので、がんばるしかないんだけど… 苦手は苦手。
写真は、銀行あとをバーにした素敵な建物。
きのうはグラスゴーでクリスに「僕が世界一好きな教会だ」と、なんと古い教会の建物を使ったパブにつれてってもらったなあ。
簡単にぶっこわさないのが、石造りの文化の面白いところだなあと思う。

ぜんぜん眠くないけどそろそろもう一度寝ます。

0709bank

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ちがうこと、おなじこと

グラスゴーの空港からバスで20分、中心地のブキャナン・ストリートまで出ると、バス停でクリスが待ってくれていた。「すごい! ぺこがグラスゴーにやってきた!」と満面の笑みで迎えてくれた。

クリス・スタウトは、スコットランド・シェトランド諸島出身のフィドラー。14歳の時に同じ島出身の同級生とともに結成した「フィドラーズ・ビド」、クリス・スタウト・グループ、そして12月にいわきアリオスで演奏してくれる「カトリオーナ&クリス」など、スコットランド伝統音楽の若き先鋒として活躍している。

パートナーのローレンスもフィドラー。彼女はスコットランド西部のちいさな町に生まれ、10歳の頃からフィドルを始めたという。

クリスが作ってくれた不思議な日本食(失礼!)をいただいたあと、電車で30分、ローモンド湖につれていってもらう。
電車の中で、スコットランド伝統音楽の楽器の話、アイリッシュ、スカンジナビアンミュージックとの違い、そしてなぜ二人はクラシックではなく「伝統音楽」を選んだのか、という話を聞いた。…といっても、英語がかなりあやしいので4割くらいは取りこぼしているような… でも一生懸命ふたりがかみ砕いて説明してくれたので、だいぶ理解はできたんじゃないかと思う。
バンロッホという駅に着き、遊覧船乗り場へ直行。1時間のクルージングを楽しんだ。17世紀にたてられた古城や貴族の屋敷がいまも高級ホテルや資料館などとしてのこっている。それを湖の上からゆったりながめた。日差しが適度にあるいいお天気で、風もおだやかで、クルージング日和だった。

帰りがけにたちよったマーケットで「ハギス」なるふしぎな物体を発見。なんか、なんか、ソーセージの皮のような丸い袋に、黒いものが…「ハギスって、なーに?」ときくと「スコットランドの名物だよ! よし、今夜はハギスにしよう!」と即決定。
羊の腸に、肉や内臓、オーツ、スパイスなどをつめたソーセージのようなものらしい。1時間、皮のままゆっくりゆでて、皮を裂いて中身をお皿に取り出し、マッシュポテトとにんじんを蕪をマッシュしたものといっしょにいただく、というものでした。スパイシーでおいしい。赤ワインによくあう! 濃厚で癖は強いから、好き嫌いはあるだろうなあ、でもわたしはけっこう楽しめました。
クリス、ほんと料理上手。

夕食後、ローレンスはフィドルの生徒がやってきてレッスン。そのあいだ、ゆっくりワインを飲みながらクリスと話をした。
12月のいわきでは、山間部にある全校生徒15名程度の小中学校など、2つの学校で、カトリオーナと二人にレクチャーコンサートをお願いすることになっている。そのことを話すと「それはエキサイティングだ!」ととっても喜んでくれた。
ワールドミュージックを子供達に届けたいのは、世界中には、多様な価値観を持った民族が生きているということ、そしてそれぞれのアイデンティティの象徴として音楽やダンスが受け継がれているということを紹介したいから。それがふだんの学校生活や彼らの人生にどんな影響があるともわからないし、期待もしていないけど、「ちがう」ということを理由に、人が人を傷つけたり排除することはするべきでない、ということを、彼らの音楽に託したいとひそかに思っている。
わたしがそんな話をしたら、クリスはおだやかにこう返してくれた。「僕は、同じだということを伝えたい」と。
肌の色、ことば、宗教、ポリシー… そんな「表面的なこと」がいくら違っても、人はみんな同じ。悲しいこと、嬉しいこと、わきあがる感情、こころのなかにおこるものの根っこはみんな同じだ、と。音楽は、それを教えてくれるんだ、と。
ああ、よかった、自分の話はちゃんとクリスに通じたんだなあ、と思った。
言ってることはまるきり逆だけど、同じなんだよね。

ボトルがからになり、「ちょっと僕もあっちをのぞいてくるよ、ぺこはちょっと眠って。あとでパブに行こう!」と、クリスはローレンスのレッスンをのぞきに行った。スコットランドの伝統音楽は、アイリッシュや北欧のそれと比較して、奏法もビートも力強い、と昼間ふたりが教えてくれた。クリスの芯の太い音が扉の向こうから聞こえてきて… わたしはそれきり朝まで目が覚めませんでした、とさ。


Photo
Chrislaulence_2

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ダブリン→グラスゴー

とぶんだろうか、エアリンガス…
と書いた20分後、搭乗したのですがそこからさらに1時間、機内で待ちました。
移動疲れと眠気で頭痛が始まっていたのでちょっと泣きそうでしたが、
ほんとみんな怒りもしないで、本読んだりパソコン引っ張り出したり携帯で家族に電話したり…って機内だろ!
しかし、みんなこんなに体格が大きいのに、なんで座席があんまり大きくないんだろう。
隣のおじさんは足が長すぎて、虫みたいに膝をまげて両脇の席に浸食してきてました。
予定より2時間遅れて空港近くのホテルに到着。
せっかくなので、ホテルのバーでギネスを1/2パイント。
ん? なんか薄い? っつーか… でも香りがいい。

これからグラスゴーへ。空港から路線バスでクリスの家にまず向かいます。
「心配ないよ! わかんなくなったら電話してきなよ!」(by Chris)
だそうです。

写真は今朝のダブリン空港。こんな写真ですみません。
いい天気で嬉しい、ってことで。Dublin_airport

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待ち。

とりあえずロンドンまで到着。
飛行機が降下を始めた頃は「ロンドンはいいお天気です」っていってたのに、
いざ着陸の段になって雲がうわーっと… 20分も上空を旋回してやっと着陸。
そして今はざーざーぶり。
このあとダブリンへ向かうエアリンガスも1時間遅れ。
誰一人あわててもいないしいらいらもしていない。
てか、とぶのだろうか…

画像をつけたいですがまだ操作になれてなくて、すみません。

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Hometown

 旅に出ようが出まいが飛行機に乗ろうが乗るまいが、自分の命が次の瞬間にどうなっているか見えないことに変わりはないのに、「旅に出る」というと、自分も周りも、なんでこうもかしこまってしまうんだろう。笑える。仕事仲間が、劇場の玄関まで荷物を持って見送ってくれた。笑える。

 駅弁と缶ビールを買ってスーパーひたちに乗り込んだ。えへへ。動き出す車窓の風景を眺めながら、あちらこちらに「思い出」なるものがちりばめられてることに気がついた。そりゃそうだ、もうこの街に来て(それもアウトリーチの仕事で)、3年目になろうというんだもの。たまにはこうしてかしこまってみるのもいいもんだね。
 そして同時に、うれしいような、かなしいような気持ちになった。こうして旅に出れるのはたぶん、自分の気持ちの中に「帰る場所」ができたからなのだなあと思う。もちろん、杉並の家も賢作さんのピアノも、わたしのだいじなばしょなんだけど。

 アイルランドは初めて。スコットランドは8年前のエジンバラフェスティバル以来。そしてパリは6年ぶり。
 いわきで企画している「ワールド・ミュージック・コレクション」で今年12月、ケルティック・クリスマスをやることになった。前いた会社の、恒例の看板企画だ。ケルト・ミュージックを紹介するときは、ぜったいアルタンに来てほしい、ときめていたら、こんなに早く実現することになってしまった。
毎年毎年12月には欧米各国からゲストを迎え、一緒に旅もしていたにもかかわらず、わたしは彼らのことをろくに知らないことに気がついた。ので、現地に旅してみることにしたわけであります。

 スコットランド・グラスゴーではクリス・スタウトが自分のアパートメントに泊めてくれるという。アルタンのふるさとドニゴールでは、まるで地元の集会所みたいな素朴なスペースで、アルタンの歌姫マレード・二・ウィニーがソロパフォーマンスをしているのを観ることが出来るそうだ。
 移動も宿泊もまったくノープランの3日間を挟んだ、全10日間の旅。だって全部ブッキングしちゃったら、何か楽しいものを見逃してしまいそうだから。(なーんて悠長なこと言って、現場でものすごくあわてそうな気がするけど…)

 6年前にヨーロッパを旅したとき、自分のmacの中に日記を書きためていたら帰国して数ヶ月後にmacを盗まれてすべての資料をなくした… 今回はためこまないで旅先からもちょこちょこアップできるようにしてみたいとおもいます。

 てなわけでいってきまーす!

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