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熊鈴

3日間・5回の現場を終えてアーティストを見送った足で、会津の友人夫婦のお宅に遊びに行かせてもらってきた。会津美里という、若松よりもさらに30分以上山間の地区。翌日も普通に仕事なのでかなり強行軍ではあったが、思い切っていってよかった。美しい田畑と森の香りにつつまれ、闇夜を舞う蛍と天の川を眺め、一気に別世界…

夕暮れに、のりさんが「晩ご飯が出来るまでの間、このあたりを散歩してきたら?」と鈴を持たせてくれた。熊よけの鈴、なのだ。
夕暮れ時と夜明けには、人里にも(それもこんなにあたたかい季節に)熊がおりてくるんだとか。「こんなに緑が豊かなのに、と思うかも知れないけど、これもしずかに森が崩壊している証拠なんだ」とのりさんはいう。
ちりんちりんと、静かに鳴り渡る鈴の音の美しさが、自分の身を守っているなんて、にわかに実感をもてないけど。

このあたりは縄文時代から人が住み、遺跡も出る場所だという。近所の熊野神社には、見落としてしまいそうなちいさなほこらがいくつかあった。(風が私を呼び止め、その存在を教えてくれた…不思議)

旦那さんののりさんがつくってくれたパスタは優しくていねいな味。滋味、とはこういうものをいうんだろうなあ… そして、まっすぐな会話をこんなにおだやかにすることができたのは、どれくらいぶりだったろう。上等なホテルにとまるよりもはるかにリラックスした時間だった。
いいごほうびをいただいた。

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更地

明日からしばらく休みなし。
7月7日から10日弱の予定でアイルランドとスコットランド、そしてパリを駆け足で旅してくることにしたので、あれこれ一気に片付けなくてはならんのです。
まだ宿や細かいスケジュールをぜんぜん決めてない…そろそろまじでやばい。
だれか詳しい人、助けてください。現地でサポートしてくれる人も募集したいところ…
ところでなんで突然旅に出ることにしたかは近日中に書きます。

というわけで今日は最後の休日。
旅の買い物などしなくては、とおもっていたのに全然はかどらないまま(なんでだろーなー)、
川崎市アートセンターに、太田省吾さんの「更地」をみにいく。阿部初美さんの演出によるもの。
子育てを一段落させた夫婦が、自宅の建替えのために更地になった我が家を夜更けに訪れ、
語り合う、というストーリー。
とてもすてきなお芝居だった。久しぶりに「だいすきだ!」と思える作品に出逢ったかんじ。
初演時(92年)は、主演二人の設定が60代の夫婦(岸田今日子・瀬川哲也)だったが、
今回は40代の夫婦。過ごした時間の長さも時代の背景もちがう。同じ台詞もぜんぜん違う質感になっているんだろうなと思うと、初演の記録がのこっているなら是非見比べてみたい、脚本もぜひよんでみたい! と興味がわいた。
そして、じっくり時間をかけて反芻し、味わいたいとおもった。
もし明日時間のある人はぜひぜひ観に行ってみてほしいとおもって、書いてみました。

太田省吾へのオマージュ「更地」

6月21日(日) 15:00開演
川崎市アートセンター・アルテリオ小劇場

出演:下総源太朗、佐藤直子
作:太田省吾 
演出:阿部初美


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すきま読本

劇場の総務スタッフの机に、ぽんとおかれていた、二十数枚の書類。
表紙に「すきま読本」とある。

この資料は、いまから5年前にまとめられたもの。
劇場の構想がいよいよ具体的にうごきはじめた、
当時のスタッフが、市民の要望、専門家の検討内容のなかから、
「結果として数字やデータでは表現しきれない」過程や、つぶやきをまとめたもの。
とあるちいさなできごとがきっかけになって、
このささやかな冊子=たからものに出逢うことが出来た。
いままで、一度も目を通す機会はなかった。
そこには劇場の完成を心待ちにする様々な人からの
様々な愛情や夢が書き込まれていた。胸がいっぱいになった。

これをまとめた、当時のスタッフの思い、
ほんとうに素晴らしいと思う。

文化交流施設(当時のアリオスの仮称)は、市民のための施設です。
前書きの一ページ目、一行目に記してある。
けして、わすれてはいけないこと。
あたりまえだけど。

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雑記

自分の中で、なにか「ひとくぎり」がついたような感覚があって、
新しいサイクルがまたはじまる、そうおもっています。
根拠はないし、日々の生活パターンになんの変化があるわけでもないのだけど。

村上春樹「1Q84」、よんでますか?
1巻目をよんで面白かったら次を買おう、とけちくさいことを言っていたら
2巻目を書店で見つけることが出来なくなってしまった!
amazonにきのうやっと注文したけど、この2日間のブランクはきつい。禁断症状でてます。

そういえば村上春樹をすすめてくれたのも「せんせい」だったなあ。
何度かこのブログにも登場する、中学校の時の美術の先生。

10代後半にであった音楽や本って、自分の中にけっこう印象深く残っているもんだ。
友達の家にレコードを聴きに行ったり、本やカセットの貸し借りしたりするのが、あの頃いちばん楽しい遊びだった気がするなあ。
せんせいや、友達のライブラリーから少しずつすこしずつ、自分の世界が広がっていく感じ、おもしろかった。(まあ、じっくり音楽聞いてるってわけでもなく、BGMにして、お菓子ぽりぽり食べながら「きになる男子の話」とかをしてるわけですけどね…)
友人達の中にクラシック音楽や落語のマニアがいたら、私の今の仕事にもしかするとぜんぜん違う展開があったのかもしれないと思うと、すごいなあ、と思うわけです。


おっと、そろそろいかないと!


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