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LOVE LETTER

前からずーっと楽しみにしていた今回の俊太郎・賢作ツアー。
兵庫県立芸術文化センターにて、DiVaのヴォーカリスト・makoringと、ギターの笹子重治さんが加わって、「Love letter」をテーマにした詩と音楽のコンサート。

 makoringは今回笹子さんと初めて共演。そして笹子さんにとっては新曲だらけ。仕事がきまったところで「どこかで早めに顔合わせできるといいですね」といいながら結局それぞれ多忙で調整つかないまま時は過ぎ、本番2日前に初顔合わせ、たった2時間半でリハ終了… しかし期待通り、いやそれ以上の、ハイクオリティなセッションになったと思う。
 賢作さんと笹子さんは音楽も性格もまったく異なるタイプで、正直合わないのではないか? と最初おもっていた。しかし非なるが故に認め合い、任せあえるというか、そんなかんじなのかなあ… とにかく絶妙なセッションだったのであります。
 本番のとき、俊太郎さんが「リハーサルで”さようなら”をきいてて、何だか泣き出したい気持ちになった」とおっしゃっていた。いや、ほんとに同感… これは、東京でもやりたいです。やりましょう。!!!

 軽い打ち上げの後、現在ツアー中の”mitatake”ちゃんたちのライブ会場へ、俊太郎さんも笹子さんも一緒に。やけに豪華な遅れ客…
全10公演のツアーの中日だった彼ら。なんかちょっとたくましくなったような。仕込みもバラシも運転も自分たちで。宿は雑魚寝系らしい。大変だろうけど、こういうのが実は一番楽しかったりするんだよね。てか私は大好きでした。
 アンコールは賢作さん、笹子さん、makoringがひとりずつ加わって二人とセッション。本番中からずっとつづいていた豊かな気持ちは、ここにきても途切れることなく、むしろさらに丸みを帯びた。
 圧巻は笹子さんが加わってのミルトン・ナシュメントの「TRAVESSIA」、それも秋元カヲルさんの日本語詩によるEPOヴァージョン。イントロではや号泣。サプライズというか出来すぎのシチュエーション(for only me)。

 話が戻るけど今回の兵庫公演は「ラブレター」というテーマで、恋愛三昧なプログラム構成。なのに本編の最後に、俊太郎さんは「道」という別れの詩を読み、賢作さんは「さようなら」を選んだ。舞台袖で涙しながら、ちょっとシニカルだよな、そこが谷川親子らしいんだけどさ… と思っていた。
だけど、TRAVESSIAの最後のフレーズで、私の中でもうひとつのオチがついた。 …歳月を経て思いがけず届いた手紙のように。


けれど世界はいつもあって
僕らはうたうことを忘れない
たとえどんなに離れていても
同じ思いで橋を渡ろう


ああ、なんてしあわせな一日だったんだろう。
ありがとう。

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あそびをせんとやうまれけむ

花冷えがつづいてます。灯油をつかいきらないうちにあったかくなってほしいよお…

さて、いわき芸術文化交流館アリオス
4月8日に第1次オープンしました。
現在演劇専門の中劇場を建設中で、グランドオープンは来年春になります。

今回、アリオスの開館を記念して、谷川俊太郎さんに詩をいただきました。
お忙しい中を開館記念式典にお越しいただき、朗読もしていただくことができました。

感無量、でした… では、おわらせませんよ。

依頼をしたのは昨年の6月。
それから、作品を書いていただくにあたり、どんな内容にしてゆくか、
俊太郎さんと何度もご相談をしました。
昨年10月にいわきにお越しいただいて、スタッフと懇談会をおこなったりもしました。
しかしまだまだスタッフのイメージも茫洋として、なかなか焦点を合わせることが出来ず、
苦悩が続きました。

そりゃ、しょうがないよ。
いまはまだ、からっぽのハコなんだもの。
これから育てていくのだもの。
いただく詩も、ただ額縁に入れて飾っておくだけのものにはしたくない。

というわけで、この詩が、音楽、演劇、ダンス、
あらゆるパフォーマーたちとコラボレーションする企画を同時に考えていきたい。
というお話を俊太郎さんにお伝えしました。

「よくばりだなあ!」と俊太郎さんは笑いながらも、ご快諾くださり、
1月末に、4篇の組詩が届きました!

いいだしっぺはさっそく企画をたててみました。
6月にあらためて俊太郎さんにお越しいただき、最初のコラボレーションをDiVaと、
そしていわき在住の若い写真家たちとはじめることにしました。
詩を読んで撮ってもらった写真をスライドショーにして、そこにDiVaの音楽と、俊太郎さんの朗読をかさね小品を構成し、発表する予定です。
大仕事ですが… たのしいコラボレーションになるように、力をあわせたいと思います。

昨年秋からはじまったアウトリーチ・プログラム「おでかけアリオス」も同時に開催。
こちらは俊太郎さんともゆかりのある詩人・草野心平の記念文学館で、
日本の近現代詩をフィーチャーした朗読と音楽のコンサートを行います。
萩原朔太郎、中原中也、まどみちお、片岡直子など、100以上の詩をレパートリーとして発表してきたDiVaの底力爆発〜! こちらも見逃せませんよっ。

そして、シンガーソングライターのNUUさんのプロジェクトもあらためて始まります。
小学校のとき、国語の授業で心平さんの詩「河童と蛙」にであったNUUさん。
昨年秋いわきにお越しいただくことが決まったときから、
「心平さんの詩に曲をつけてうたってみたい」というプランがでてきていました。
ご遺族の方に快諾いただき、5月に、同じく草野心平記念文学館で発表できることになりました。
ここからがNUUさんのすごいところ…
なんと、これをアルバムとしてリリースすることに!
思いついたのは昨年末、もろもろの手続きを経て製作に入り、4月あたまにレコーディング完了、コンサートの日にいわきで先行発売(全国リリースは5/28)が決定しました。
あーもーこれがどれほど急ピッチかつ大変な作業であるかは、こないだDiVa「うたっていいですか」で経験したので痛いほどわかります。NUUさん、ほんとにすばらしい。

劇場オープンというのは初めての経験。
うわさにきいちゃいたけどこんなに大変なのか!と日々へろへろになりながら働いていますが、
こうしたアーティストの献身的で真摯な姿勢にふれると、ほんとうにエネルギーがわいてきます。

みなさん、ぜひ、いわきにあそびにきてください!
たのしいよ!
そして思ってるほど遠くないよ〜。
わたしなんか今日も夕方まで働いて電車に飛び乗って、赤坂でmitatake&まこりんのライブ見て
最終のバスでかえってくるというアホなまねを働いてきました。

あしたは上記のNUU、俊太郎+DiVaのチケット発売日です。
というわけで朝も早いぜ。おやすみなさい…

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