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スナップ写真みたいに

由利本荘、つづき。なんだかすてきな一日だったので。

劇場入りする頃にはお日様も高く上がり、真っ白な日差しが目や肌を刺してくる。でも風が実に気持ちよい。楽屋は和室、お風呂場が大きい…たぶん築40年近くになるのではないかと思う、ちょっとなつかしいかんじの劇場。

サウンドチェックも早々に終わり、俊太郎さんは楽屋に引き上げ、賢作さんはいつものようにそのままアップにはいる。アップというより、ピアノとふたりきりになる、という表現があってるとおもう。
くちをとんがらかして、背中をちょこっとまるめぎみにして、ゆらゆらゆれながら、ピアノとおしゃべりしている。
きっと小学校の時の賢作さんも同じ顔でピアノと一緒にいただろうな、とおもう。
こうしている賢作さんを袖からそっと眺めるのが、いつしかわたしの楽しみになっている。

今回はコンサートの冒頭に、市の合唱連盟や中学校合唱部のみなさんと市歌を演奏した。
この日に向けて、何度も何度もあつまって、練習してくださったんだろうと思う。
素朴ながらとてもいいアンサンブルで、胸がいっぱいになる。賢作さんのピアノが感激している。
リハーサルがひととおりおわり、袖にもどった合唱のみなさんに、俊太郎さんが「いいうただよねえ! 詩がいいのか、曲がいいのか、合唱がいいのか…きっと全部いいんだね」とにこにこと声をかける。
みなさんの表情がくずれ、ふわっと空気が軽くなり、まざりあう。

開演前。俊太郎さんが楽屋の窓辺に腰掛けて風にふかれている。(か、かっこいい…)
窓の外はちょうど劇場の駐車場になっていて、ときおりお客さんが俊太郎さんに声をかけてくる。自転車でやってきた、アジアっぽいゆったりした服を着た青年も、たたずむ俊太郎さんに「あれ、谷川さんですよね? きょうをたのしみにしていました!。 ぼく、この町の詩人です!」って自己紹介していた。
あまりに彼がさらりといやみなく、そしてどこかほこらしげにいうので、おもわず気持ちがほころんだ。

コンサートが終わり、劇場を離れた後にも、さっき買いそびれてしまったCDを手に入れたいのだけど、と、
お客さんからの問い合わせが入る。きっと、CDを何度も何度も手に取りながら、眉をしかめておさいふをのぞいてた、あの方だなあ、と思う。主催スタッフの方が劇場へ戻って対応をしてくださった。ありがとう。

帰りの飛行機がトラブルでなかなか離陸できない。やっと離陸したと思ったら、なんとひきかえして秋田空港に舞い戻ってしまった。気づけば本来すでに羽田に到着しているはずの21時をとうに過ぎている。
空港使用時間制限(というのがあるのをはじめてしった)の関係で、状況によっては飛ばないかもしれない、というアナウンスがながれると、にわかにざわざわしはじめる。
航空会社でも、最悪の場合に備えて翌朝の代替便の座席確保や、今夜の宿泊など、粛々と対応をすすめ、細かく乗客へ説明を続けている。(こういうのみてるとほんと勉強になる。)
こちらも、ライブのため翌朝早く京都に向かう賢作さんの足をシミュレーションしはじめる。
「レンタカーして、夜がけで東京まで走っちゃおうか!」と、俊太郎さんが冗談めかして和ませてくれる。
疲れているはずなのに、こういうところがほんとにすごいなあ、としみじみおもう。
結局トラブルはなんとか解消され、無事にその日のうちにうちまで戻ることができた。やれやれ。


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朝の散歩道。

秋田・由利本荘に来ています。
由利本荘市は、本荘市と周辺7町村があつまって昨年できたばかりの新しいまち。
その新しい町の市歌を、谷川親子がつくったので、きょうはその記念コンサートです。
日本海に面した、静かな街。昨晩、ホテルに向かう道すがら、海に浮かぶイカつり漁船をみました。
なつかしー…
米どころ、酒どころ。
もちろん、昨夜のうちに、のんべえ二人組(作曲家K氏&へっぽこマネジャーP)でいただきましたよ、おいしい地酒。
しかしのんべえ二人組はちゃんと早起きして、お散歩もしました。
歌詞にもでてくる、小吉川の堤防をてくてくと。空気が澄んでて気持ちいい!
稲穂はもうすっかり頭を垂れています。
よくはれた空をあおぐと、とおくには鳥海山もみえます。
そして、散歩道で見つけた、なぞのかえるくん。
保育園の園舎でした。
さて、そろそろ劇場へ向かいます。

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せつないひ。

いわきは、長い夏祭りの終わりの日。
8/6の七夕祭りからはじまり、迎え火、じゃんがら念仏、盆踊り、送り火、そして今夜の灯籠流し…なんどもなんどもいいきかせるみたいに、彼の岸の人とむきあい、そして送り出す。

夏井川の河原。
新盆のおうちの人は、戒名の入ったちいさな灯籠を手に、水辺へ向かう。浅いのに流れのはやい瀬から、ゆらゆらと紫や赤の灯籠がすべりでてゆく。今年最後のじゃんがらを、菅波の人たちが名残惜しげにたたいている。
こぢんまりとした打ち上げ花火がぽんぽんとあがり、祭りの終わりを告げる。

そら、おセンチにもなりますわな。

会えない人たちとの思い出が、つぎからつぎへとよみがえってきて、胸の中がいっぱいになる。
もう、ないたりしないけどね。

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ようやく

しかし昨日までの猛暑はなんだったのであろう?
というほどの涼しさです、いわきは。

ようやく、こちらの住まいがきまった。
先月、8件も物件を見たけどぜんぜんきめられなかったのに、
きょうは一軒目をみたところで「ぴーん」ときました。
ひあたりのよい、風通しもいいお部屋。
ちょっと家賃はきついけど、がんばりゃなんとかなるさ。
いっぱい、遊びに来てくれる人があるといいなあ。

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ぺこちゃん

と呼ばれることも、めっきり少なくなった。
まあもういい歳だしね。

きょうは、なつかしい再会があった。

いわき市・草野心平記念文学館
で現在「紙芝居展」をやっている。
目を引くかわいいチラシだなあ、とおもったら、野村たかあきさんによるものだった。
野村さんは、群馬在住の木彫・木版画の作家。たくさんの、こころやさしき笑顔(でも豪快さは失われず)の「鬼」を彫られている。昔から鼓童と交流がありわたしも佐渡で知り合った。
描かれる鬼たちに負けないくらい、豪快にしてチャーミングなキャラクター。よくかわいがっていただきました。
その野村さんがいわき入りされ、「紙芝居ができるまで」というトークショーとワークショップを催されるというので出かけてきた。
編集担当の方と野村さんの愛情に満ちた結びつきが感じられるすばらしいトークショーで、聞いていて本当に感動的だった。 ちょっとなけた…やっぱり、こういう仕事をしなきゃいかんよ… 情熱もない、化かし合いのようなくだらない駆け引きを繰り返しても、いい作品はうまれない。
ひきつづき紙芝居ワークショップにも参加してみた! ちっちゃいころときどき自分で物語を作っては紙芝居にしてあそんでたもんだよ。無心になって色鉛筆を動かしました。
たのしかったあ! 

夕方は、平サロンというアート好きの市民が集まるスポットへ。
鼓童時代の先輩、内藤哲郎さんのユニット「朋郎」のライブだったのだ。
篠笛の朋ちゃんも鼓童の元研修生。「東京じゃちっともあえなかったのに、こんなところであえるなんてね」と数年ぶりの再会を楽しんだ。
こんなにリラックスした気持ちで太鼓の音を聞いたのはどれくらいぶりだろう。
デュオライブとは思えない多彩な音使い。切れのあるいいアンサンブルですね。
哲郎さんらしい、複雑にして軽やかなリズムの旋律、健在。一度聞くと頭の中でループしちゃうちょっとまか不思議なメロディも。というか、音楽の方向性がすっきりクリアにみえてきているんだなあ、という感じ。
「いろいろくろーしてんのよ。」とはおっしゃってましたが。
そして朋ちゃん、びっくりするほど腕をあげたなあ!!ブラボー!!
ライブは昼夜2回公演だったそうだが、50席ほどの会場はどちらも満席。よかったね。

そんなわけでひさしぶりに「ぺこちゃん」に戻った、ちょっと不思議で、楽しい一日でした。


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こんばんはお月さん

ひさしぶりの夜更かし。
すこし欠けた月が微笑して見守ってくれていて、集中して仕事することができた。
こういう時間がほしかったんだなあ。
でもそろそろねよーっと。

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