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おひっこし

昨年の春、上京してからずっと居候させていただいていた事務所をでて、
自宅に仕事場を移すことになった。昨日はその引っ越し。
出張先の京都・大阪で猛暑にやられ、ふにゃふにゃの脳みそと身体にはなかなかこたえた。 
夕方の地震で電車がとまり、渋谷から新宿まで歩いてレンタカーをとりにいった… 泣きっ面に蜂。
きのうは荷物を運びこんだところで「終了」。本や書類にかこまれて眠り、翌朝汗だくになって整理をした。ふう。

なんだか、子どもの頃にもどったみたいだ、自分の部屋に机があるなんて。

さびしがりで、だらだら気質の私には、ほんとはあんまり向いてない、SOHOスタイル。
先日(私にとって)大きな舞台を終えてみて、やっぱり一人じゃ何も出来ないんだな、というか、
信頼できる仲間と一緒に創りあげていくことの楽しさを痛感したところ。
しっかり自分の背骨を通して歩いていった先に、素敵な仲間達との出会いがまっていると期待して… がんばるぞお!

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でいごの花

沖縄の知り合いが、不慮の事故で先週なくなったことを知った。
出張先の移動の電車の中でそのメールを受け取り、あとからあとからこぼれてくる涙をどうしてもがまんできなかった。隣の人は驚いた様子で席を立って行ってしまった。ごめんね。

働き者で、人望篤い人だった。
真っ黒に日焼けした美しい笑顔を、はっきりと思い出すことが出来る。
小さなその島はいま、大きな悲しみに包まれているらしい。
むねがいたい。

いつだったか、仕事で春先にその島をおとずれたとき、旅の荷物をごろごろころがしながら歩いていたら、軽トラックがとまって、「のっていきなさい」と声をかけてくれた。
集落へつづく道にさいた、でいごの花。何度も沖縄に通うけど、春に旅する機会がなかった私はそのときはじめて目にし、うれしくて身を乗り出してながめた。スピードをゆるめながら、はなしてくれた。
「こっちでは、でいごの花は春の花。ちょうどヤマトの人が、桜の花をみるとせつないきもちになるように、でいごの花をみると、胸がきゅっとなるんだ」


でいごの花をみるたび、わたしはあなたをおもうのだろう。

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TRAVESSIA、1歳になりました

きょうから「TAP is ALIVE」は劇場入り。あす初日です。
爆発しそうに緊張してますが…
淡々と、自分のベストを尽くすよりほかないですね。
いってきまーす。

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自分のために奏でる音楽

このあいだ、数年来の友人と、音楽の話を肴に飲み明かしたときのこと。

家でひとり、バッハの「クラヴィーア曲集第1番」を弾くのが好きだ、という話をしてくれた。
誰かに聴かせるためではなく、自分のために弾くのだという。簡素で、美しい旋律に、自分で弾きながら思わず泣きそうになってしまう、と言っていた。
…何年もこうして、杯を傾けながら話をしているのに(相手はウーロン茶ですけど)、そんな話をしてくれるのは初めてで、びっくりしたけど、話しているそのそばから、その友人が奏でるバッハがきこえてくるようで、なんだかわたしまでうれしくて泣きそうになってしまった。

大学の民族音楽学の授業で、おとぎ話のような話をきいたことがある(ていうかおとぎ話のようにしか記憶できていないともいうが)。
それは、中国に伝わるちいさな一弦琴。けして大きな音を出すことなど出来ない、華奢なその楽器は、自分の精神修養のために弾く楽器なのだそうだ。
「自分のためだけに奏でる音楽、その響きはどんなものなんでしょうね」と教授は締めくくった。
数年後、仕事で出かけた台湾の故宮博物院で、そのレプリカとおぼしき楽器に遭遇し、興奮した。
一緒に行った人にその授業の話をしたら、
「自分のために奏でる音楽、宇宙に響きわたっているんだよ、きっと」
と返してくれた。

なんでこんなこと、突然書きたくなったのだろう。
でもきょうは、なんだか本当に久しぶりに心が静かな夜を過ごせている。(嵐の前の静けさか?)

内なる音楽に、耳をすましてみよう。

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集中と、無

世田谷区の中学生ビッグバンド、DREAM JAZZ BANDの本番目前。
今日は劇場でリハーサルをした。
劇場という非日常的な空間にいる興奮と、本番前の高揚感がまざって、
子どもたちのテンションはいきなり最高潮… 
てか、あんたたちうるさいよ!!ってかんじ。
まあ、あたしもこんな中学生でした、ごめんなさい。

リハーサルがはじまり、舞台に上がると、さすがに緊張してきたみたい。
モニターで聴いてもわかるくらい、音も見事にがちがち。
そしたら日野さんが、子どもたちにこんなことを語りかけ始めた(かなり要約ですが)。

舞台は異空間。
俺たちだって毎日毎日舞台に上がるけど、緊張するんだよ。
大事なのは、かっこよく見せようとするんじゃなくて、
集中すること。そして「無」になるんだよ。
いつだって、なにをやってたって同じ。
大人になっても。ずっとおぼえておいて。

もう… なんにもいうことなし。 
届け! って気持ちがじんじん伝わってくる言葉だった。
すごい「授業」だと思う、ほんと。

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