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まとまりなし、とりとめなし

あすからAguriのツアーのため。リハーサル&初日を迎える佐渡に向かう。
私にとっては1年ぶりの帰郷(?)、無邪気に楽しみたいところだったが、先週末から断続的につづく、新潟中越地震の影響で、交通網の寸断などによるスケジュール変更の対処で、たのしむどころではなくなってしまっている。
そしてなにより、10年も住んでいた(といってもわたしは島住まいだったけど)新潟が、大変なことになってしまって、ほんとうに、ほんとうに悲しい。

実際、余震がつづく町で、わたしがもし公演を計画し、主催していたとしたら、今回の公演を予定通り、躊躇なく幕開けできるだろうか。

こういうときにこそ、きいてほしい歌がある、そんなきもちで創る側は発信する。その思いはたしかに、真剣である。しかし、いま一番必要なのは、あたたかな毛布と安らげる家なのだ、と訴えられたとしたら、わたしのやろうとしていることは何だろう、と自問してしまうような気がする。

鼓童にいた頃、このことについては、身につまされる形で課題を山ほど与えられ、迷い悩みながらすこしずつ考えを整理し、一つの自分なりの判断基準を心に持つことができているように思う。しかし、…

…ああ、いまごろわたし、こんなこといってていいんだろうか?

竜太郎に思わず電話した。
かならずいい旅にしようね、って、それを確認するので、精一杯だった。

旅が始まる。一歩一歩が、大切な歩みになるような気がする。
いろんな意味で。

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かぜっぴき

じくじくと半月近く引きずっていた風邪が、昨晩雨に打たれたおかげでとうとう爆発。うちでごろごろ&うとうとしながらツアー前の貴重な一日をつぶしてしまった。せっかくAir-Hを手に入れたんだから、仕事しながらごろごろしようとおもったけど、頭痛に負け、仕事は浅い夢の中でむなしくこなしていた。

先週末は、友人のやってる劇団の本番手伝いで中野に通っていた。
彼らは、近畿大学の演劇科の同窓による、関西人中心のユニット。
東京で旗揚げし、ことしで7年、今回の公演は14作目になるそうだ。
今回の芝居「約束」は、10年前の阪神大震災で息子を失った家族と息子の友人たちの、過去と現在の物語。
時間軸を行ったり来たり繰り返す短いエピソードが、シンプルな舞台美術と、モノトーンの照明のなかで、キャストのパントマイムやムーウ゛ィング(ダンスのような感じかな)をまじえながら描かれていく。
震災の烈しさ、厳しさそのものを描写したシーンはなく、観客それぞれの心の中に広がる普遍的な情景のなかにすっとはいりこみ、淡々と、温かみを持って演じられる。
演出家はじめ、メインキャストは実際に震災を経験している。
そんな彼らによって創られた作品だからこそ、その「やわらかさ」がかえって胸にせまるものに仕上がったのに違いない。
4日間、いつも後半しか観ることはできなかったが、毎日目をまっ赤にするほど泣いてしまった。

そしてゆうべは、ルーマニアのジプシー楽団「タラフ・ドゥ・ハイドゥークス」のライブ。ゲストには忌野清志郎を迎えた。
最後のアンコールで、「僕の好きな先生」を共演したのは感激だった。
中学時代の美術の先生は、まさにこの曲からぬけだしてきたみたいな人だった。
おじいさんではなかったけど。

いい舞台にたくさんであうと、元気が出るけど、ふと自分の足下をこころもとなく感じてしまう。わたしはどうして東京にいて、なにがしたいんだろうなあ、って。
と、あまっちょろいこともいっていられない、来週からはいよいよ、自分の旅が始まる。
うおー、明日目が覚めたら、がんばるぞ。(って、台風でいきなり足止めかなあ。)

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